駄目人間は今日も

駄目人間鬱患者サラがいいたいコトを吐瀉する徒然エッセイ

マダム

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さて、わたしは大阪にて勤め人として機能している。

大阪の大阪たる特徴にあまり触れずに生きてきたコトもあって、大阪のとんでもないナニかに遭遇した時の驚きは、中々に大きい。

日頃は自転車で通勤しているのだけど、雨の日には徒歩で駅に向かう。

途中、風俗店や飲食店が軒を連ねる賑やかな通りを抜ける。

そこに彼女はいた。

 

パッと見で東洋系の人ではないように感じる。

褐色の肌を持つおばさま。

歳の頃なら50代前半かな、恰幅のいいインド系の服装を纏った女性が質素なテーブルとシンプルで小さい椅子のセットに腰を下ろしている。

 

ナニか雑貨でも売っているのかな?

 

その程度には興味を惹かれたの。

あまりにも街の雰囲気と不釣り合いだから。

しかしテーブルの上に商品らしきものはなく、ボロボロの本が一冊と虫眼鏡、小さなランプらしき灯りが置かれているだけ。

通り道なので、そのテーブルの前を通過する時にテーブルクロスを兼ねた粗末な垂れ幕をチラ見するわたし。

 

「易者ヤリマス 手相 人相 アタル」

 

インド系マダムが風俗街の一角で占い師稼業、しかも東洋の易。

この違和感に思わず二度見をしてしまったわたしを、誰が責められましょうやいや責められやしません。

そしてインド系マダムはわたしの行動を見逃さなかった。

わたしと目が合った瞬間に、超笑顔。

椅子を坐り直す仕草で「さ、始めますかっ」みたいな調子を出している。

 

無理無理無理無理。

 

何故かわたしは、ゴメンね、みたいな顔を作ってその場を立ち去り駅の改札に飛び込んだ。

あれ、おかしいな。

こんなに汗かいてる。

 

あのインド系マダムは明日もあの場所にいるのかな。

無茶苦茶気になるけど、あの道を通るか否か迷っている。

あの笑顔に再び遭遇したら、なんだか引き寄せられてしまいそうな気がするから。

大阪には不思議が潜んでいる、みたい。