駄目人間は今日も

鬱病を持っている駄目人間サラが吐瀉する徒然エッセイ

スターウォーズ/最後のジェダイを観た感想を女が語るとこうなる

アート・オブ・スター・ウォーズ/最後のジェダイ

わたしは映画が好きだ。これは完全に両親の趣味が反映された結果で、生まれて初めて映画館につれていかれたのは、かなり幼い頃だった。そしてその、生まれて初めて観た映画がスターウォーズだった。わたしはその後も色々の映画を数多く観せてもらえた。当時映画館は想像力醸造の魔法部屋のような存在だったと記憶している。 

そしてスターウォーズの最新作を劇場で独りで観た、わたしがサラです。

映画館には独りで

大好きな、というか大好きになりそうな映画作品は独りで観るに限る。独りでアレコレと考えたり、自由な妄想に浸る為には、いくら知人・友人といえども邪魔な存在になってしまう可能性があるからね。一通り妄想遊びや想像の枝葉で遊んだ後で、同じ作品を観た近い趣味を持つ友人とお喋りするのは悪くない。

あのカットは最高だったよねとか、あの俳優のセリフはナシだわとか、脚本は良いんだけど演出は弱くね?とか、お前何様だよといわれそうな自由評論がわたしは大好きなの。 

最後のジェダイを観た感想

さてスター・ウォーズ  最後のジェダイは、面白い作品だったのか、という話をしてみようと思うんだ。劇場で観たのは結構前なんだけどさ。

少なくともわたしにとって、この作品はアリの映画だった。 

しかし世間では、かなり批判的な感想を述べる人もいるらしく、というかかなり多いんだそうな。そういう反応を見たり聴いたりして思うコトは「うん、わかるよ」という感想なんだよね、わたし。 

あの演出が駄目だとか、このパートは丸々いらなかったんじゃないかとか、過去作との繋がりが破綻しているじゃないかだとか、このキャラクタはそんなコトやらないだろうとか、文句の矛先は様々でそのどれもに対して「あそうそう、わたしもそう思う」と頷けるような感じなのね。

ちょっと待てお前どっち側なんだよ、と憤慨めさるな。

わたしは、彼らがいう不満点や指摘はどれも異論ないと感じながら、それでもアリだといっているわけなのよ。 

良いなと思った点

物事を評する時の基本にのっとって、良いなと思ったコトから書いてみようと思う。この手順は地味ながら意外に大事だと思うんだよね。まずはみんなで良かったところを思い出してみましょ。

01.とにかく内容が盛りだくさん

エンタメ作品として、満足のボリューム感だった。エピソードの数が豊富で、15分に一度はハラハラドキドキさせられる。ハリウッド映画の方法論、ディズニーのサービス精神が、全編に渡って溶け込んでいたと思う。このエピソード本当にいる?と思わなくもない話もあったけど、エンタメ作品において「全部盛り」感は悪くないと思うんだな。おなかいっぱい映画観た、って感じ。劇場向けといえるよね。

02.テンポ感がスピーディ

このあたりの演出は、もはや方法論が確立しまくりで文句のつけようがない。人が興味を持続できる範囲内を丁寧にフォローしながら、矢継ぎ早に展開していくので3時間があっという間に過ぎ去る。テンポ感だけで酔っ払う感じなので、ソコだけを評価してもいいかもしれない。

こういうサバサバした展開って、実はなかなかないんだよね。商業性と作家性の境界線をこうも潔く割り切っていながら、しっかり観客を楽しませる編集センスは、流石のヒトコト。

03.ドッグファイトが多め

これは過去作をこれまで観てきたうえでの感想。ジェダイやシスのチャンバラに重心を置いていたために、一般兵士が活躍する戦闘機戦や艦隊戦が比較的少なかったシリーズだったけど、今作はむちゃくちゃ多い。つまりスーパーマンじゃない人達の活躍が多く描かれたともいえるんじゃないかな。わたしは凡人なので、感情移入しやすかった。

04.血縁物語からの脱却

遂にというかとうとうというか。スカイウォーカーの血族の物語で構成されてきたスターウォーズが、この血筋以外のキャラクタによって駆動し始めたのが今作だと思う。レイもどうせルークの血縁なんでしょ、どうせいつものコトなんでしょ、と思っていたら見事に肩透かし。

インパクト勝負に出た結果だろうから、ここは賛否別れるところだと思う。深読みすれば、血族以外のキャラクタが主役クラスになれるという既成事実は、ディズニー資本下で今後の商品展開を考えると、とても都合よかったっていうコトなんじゃないかなって思う。誰でもスターウォーズで活躍できる、ってコトだからね。

05.カイロ・レンの駄目男ぶり

エピソード7の時から思っていたけど、今回の3部作は完全にカイロ・レンの駄目男ぶりを堪能する作品だと思う。わたしはこれだけでごはん何杯もいける、といいきっておく。前作「フォースの覚醒」では、ソロの息子という設定のインパクトと、あっさりマスクをとって素顔を晒してしまうというトリッキーな展開で今後の活躍にそれなりの期待が持てた。

ただ、ダークサイドの成長物語として描かれるのであれば、彼は駄目男ではなくなってしまうワケなので残念に思っていたんだ。でも今作では、更に駄目男に磨きがかかっていて、もうぎゅんぎゅんに反応してしまった。かれは次回作でももっと駄目男に堕ちてくれると思う。期待大だ。

良くないなと思った点

でね。わたしはこの作品をアリだと思っているわけだけど、それでも全ての要素を諸手で絶賛しまくっているかといえばそうではないの。むしろ文句はかなり多い方じゃないかなって思う。遠慮なく書くけど、それも愛故のコトなので許してね。

01.反乱軍が馬鹿

いくらエンタメ作品で観ている観客が喜ぶ展開を優先したといわれても、この反乱軍の無能ぶりには飽きれるばかり。まあまあ劇映画だから目くじら立てないで観ようよ、と何度も自分の心をなだめたけど、その気持ちを軽く突破してくれた感じ。

燃料が切れるまで逃げるしか策がないという状況下で、どれくらいの時間的猶予があるのか判らないまま謎のハッカーを探しにいくクダリは、気持ちがぐんにょりしちゃった。君たちは反乱しない方がいいよって思ったね。

02.スターウォーズでそれヤっちゃあおしまいじゃない?

その逃亡作戦の最終局面、おとりとなって一人戦艦に残った提督を後目にこっそり救助艇で逃げ出す反乱軍はあっさりファーストオーダーに見つかって攻撃対象にされてしまう。そして提督最後の決断、敵艦隊に向けて決死のワープ特攻で一気に形勢逆転、ってちょっとちょっと、その作戦の効果あり過ぎじゃない?

戦艦一隻をぶつけただけでそこまで全敵艦隊がガタガタになるってのも違和感満開だけどそれ以上に、特攻アリにしてしまうと今後の反乱軍の作戦に大きく影響しやしませんか?って思うんだよね。

もう助からない、となったらとにかくワープ特攻しとけ、みたいな発想があり得てしまう展開には閉口。そういうコトじゃないんじゃないかなぁって思ったんだ。

03.キャラクタの扱い

結構どうでもいいキャラクタ、とかいっちゃうと酷いかもしれないけど、ローズとかDJって今作初登場の新キャラクタなのに、なんていうか「なくてもよくない?」感が溢れていたんだよね。はっきりさせておくけど、わたしはデルトロ大好きなんだよ。彼の生来の悪人顔(誉め言葉)は映画界最高峰だと思ってる。深みのある演技も大好き。

でもDJは、扱い軽かったよね。行動原理ペラッペラだったよね。とってもとっても残念でした。デルトロ使っててこれはないよ、って。

あと、ローズは本当にどうでもよかったんだ、わたし。なんだか無理矢理東洋系のキャスティングしてない?って感じて、ずっとしっくりこなかったな。

04.フォースってそういうコトだっけ

これ大きなコトだよね。フォース概念の根底をここまでいじったのって初めてなんじゃないかな。フォースは自然界に溢れている、とかいっちゃってネイチャー感盛ってきたなって感じ。ミディ=クロリアンの存在とか どうすんのよ?って思っちゃった。アナキンくんの素質の素晴らしさを判りやすく数値化する意味でとっても有効だった概念なのに、もう誰でもフォース使えますってコトになっちゃったんじゃない?

05.続編どうすんのよ問題

一番心に残った感情がこれ。ラスボスだと思っていたスノークはあっさり殺されてしまうし、新キャラのDJやローズはあっさり退場、あのキャプテン・ファズマでさえ大した活躍もなく死んでしまった。

何より、ルークはぷっかり浮いていたと思ったら消えて(死んで)しまって、レイアは生き残ってるけどキャリー・フィッシャーが亡くなってしまっているから再登場は多分ないよね。のこったキャラクタといえば、レイ、レン、ダメロン、フィン、くらいじゃん。持つ?これ2時間持つ?正直不安がいっぱい。

まとめ

褒めたし文句もいったし、わたしの落とし前はとりあえず付けたって感じ。まあなんだかんだいって、ソフトが出ればちゃんと買っちゃうし何度も観返しちゃうんだけどね。愛故の暴言だと思ってもらえたら幸い。レンの駄目男ぶりを心の糧にして、次のスピンオフ作品「ハン・ソロ」を待ちたいと思う。