駄目人間は今日も

鬱病を持っている駄目人間サラが吐瀉する徒然エッセイ

デート映画の罠

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映画は誰と観るのか。

もちろん、独りで観る、可能な限り独りで観て、年に何度かはわたしと映画の好みがとっても近い人と観てもいい、かな。

映画大好き映画大好き映画大好き、わたしがサラです。

シェイプ・オブ・ウォーターを観た

【映画パンフレット】 シェイプ・オブ・ウォーター

ギレルモ・デル・トロ監督が以前から大好きなんだよね。

1番好きなのは「パンズ・ラビリンス」だ、間違いなく1番好き。

この作品ほど、デル・トロ監督の個性が溢れているモノはないと思う。

彼の作品どれもに薄っすら漂う、ハイファンタジーの香りと、シビアな残酷さがわたしの好みに実にフィットする。

最初に彼の作品を素晴らしいと認識したのは、2002年の「ブレイド2」だったな。

前作は別の監督でこちらもかなり良かったのだけど、2になって更に良くなったので、思わず監督をチェックしたんだ。

ギレルモ、っていう響きがもうカッコいいじゃん?覚えちゃったんだよね。

 

そして2004年の「ヘルボーイ」で完全にファンになっちゃった。

この作品には、のちに彼の作品の特徴である要素がほとんど全て内包されていると思う。

もし観たコトがないなら、是非観て欲しい。

ちなみにわたしは、原作のコミックからヘルボーイは好きだった。

 

マイク・ミニョーラだ。

 

彼のベタが作り出す光と陰のコントラストの、なんと美しいコトか。

わたしは、マイク・ミニョーラ原作のコミックを実写化するなんてお願いだからやめて、と思ったけど、デル・トロ監督ならいいかもって劇場で観たら、案の定凄く良かったんだよね。

つまり、原作に対する全面的なリスペクトをビシビシ感じられる作品に仕上がっていたんだ。

後に知ったんだけど、デル・トロ監督は、日本漫画やアニメにも造詣が深くて、押井監督や大友監督、永井先生の大ファンなんだそうだ。

えっ、ことごとくわたしと好みが合うじゃん、って思った。

そして、名作「パンズ・ラビリンス」や、日本人男性の心を鷲掴みにした「パシフィック・リム」などの作品を世に送り出す。

 

からの、「シェイプ・オブ・ウォーター」なんだよ、長かったな。

これを期待せずにいられる?いやいられない、無理無理。

わたしは期待感で心がパッツパツにパンプアップした状態で劇場に向かったんだよね。

内容は「人外との純愛物語」だ。

もうね、いきなりテーマがデル・トロ節でしょ。

わたしは、どこに投げられてもストライクだなって思っていた。

事実、最初から最後まで、デル・トロ監督の個性が炸裂していたな。

 

彼の描く世界は、いつも少し物悲しい。

それは、どんなに夢見て希望を捏造しても過酷な現実からは逃れられないという、鋭い切っ先を突きつけてくるような演出による。

今作もそうだった。

何気ないカットでサラリと通り過ぎて行く演出を、わたしは見逃すまじと意識を集中して観ていた。

内容は、わたしとしては大満足だった。

デル・トロ監督にしては、最大限大衆向けなマイルド・コーティングが施されていたけど、だからといって彼の持ち味を殺しているわけでもなく、絶妙な落とし所を上手く見つけたなって思った。

 

観終わった後、エンドロールを眺めながら物語の余韻に浸るのが心地いい。

場内が明るくなってからも、まだ席を立ちたくなかった。

シネコンは完全入れ替え制だからそうもいってられないので、そそくさと退席する。

 

その時に気がついた。

 

場内は、デート映画に本作を選んだ男女の二人連れがとても多かったコトを。

あそっか、アカデミー賞を受賞したんだっけねこの作品、わたしは受賞しようがしまいが劇場で観るつもりだったからついうっかり忘れてしまっていた。

だからなのか、本作をデート映画に選んだ若人が多かったとしてもさほど不思議ではない。

ただわたしは思う。

彼等はきっとデル・トロ監督の個性を知ったうえで劇場にやってきたのではないんじゃないかなって。

というかむしろ「何やら映画賞を受賞した恋愛もの」とかいう絶妙な勘違いをしてここまでやって来てしまった可能性もあるんじゃないかなって。

 

その証拠、かどうか分からないけどいわゆる「豆鉄砲顔」で言葉少なくとぼとぼ歩く二人が妙に多かった気がする。

確かに、デートで恋愛映画を観ようと思っていたのならほんのり、いやかなりベクトル違った映画体験だったかもしれない。

こういうエラーは迂闊なリサーチによって容易に引き起こされるから楽しい。

でももしかしたら、そうしたエラーがきっかけだったとしても、デル・トロ監督のファンになった人もいるかもしれないよね。

さて、今日はまたパンズ・ラビリンスを観ようっと。

イイ感じにブルーな気分に浸るんだ。

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